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2013'12.31.Tue

分身 感想 【東野 圭吾長編】

分身 (集英社文庫)
分身 (集英社文庫)
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東野 圭吾
集英社
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・分身感想はRead moreより(※ネタバレ注意)

関連作品
赤毛のアン/薔薇の名前/サウンド・オブ・ミュージック/アガサ・クリスティ作品/パーシー・ビッシュ・シェリー/星の王子さま
 自分は母親と少しも似ていないから母は私を気味悪がっていると鞠子は思った。実際母は優しいが決して目を合わせてくれない。寄宿舎のある学校を薦められ、言われるがまま鞠子は入学した。入学後楽しく忙しく日々は過ぎゆき、友も出来た。友達と家族の話題になり母の話となったとき彼女は似ているのかという言葉に対し鞠子は涙を流してしまう。私は母と似ていないから愛されていないと。友人はそんなわけない。休みに帰ればきっと優しくしてくれる、大丈夫と諭してくれた。帰れば、実際優しくしてもらえたのだがなんだか無理をしているように鞠子は感じられた。2年の冬、いつも通りに母は優しかったが鞠子が家事を手伝おうと台所へ行くと母は泣いていた。しかし、母は食事の時は笑顔であった。食後、急に強い眠気がきて意識は失った。次に気付いたのは抱きかかえられる浮遊感、目を覚ますと野外に寝かせられていて、家は炎に包まれていた。母がストーブのガスを誤って漏らした事故としてこの火事は片付けられたが、母が泣いていたことを知っている鞠子は一家心中としか思えなかった。だが、動機がわからない。父は全てを知っているのだろうが鞠子には想像もつかなかった。
 大学生になった彼女は母の死の謎を解くため北海道から東京へ出た。母と東京の接点はない。対して父は東京の帝都大に在籍していた。母と東京を結ぶのは父の過去であり、母の死もそこへつながると鞠子は調べ始める。少しずつ父の足取りを追っていくうちに自分にそっくりの人間がいること、昔の父の想い人と自分の顔も瓜二つなこと……どうして母に似ていないのかという彼女の最大の疑問――出生の謎も明らかになっていく。

 双葉はバンド組んでいて、メジャーデビューを夢見る女の子だ。テレビ出演(オーディション番組)の機会も訪れ喜んでいたが、母にテレビには出ないという約束を忘れたのかと怒られる。なんでテレビに出てはいけないのか、出たら何か起こるのかと双葉が言うと母はそうだと言ったら出ないでくれるかと真顔で聞き返した。感じるものはあったが、テレビ出演の魅力、バンドのメンバーの喜びようを見ているとどうしても断ることは出来ずテレビに出演してしまう。その晩、母が目に何も移さず一人泣いていた姿を見て双葉は驚いた。その後、変な紳士や大学教授の影を感じるようになり双葉の母は車にはねられ死んでしまう。ひき逃げと判断されたが、このひき逃げはむしろわざと母を狙ったようで、自分のテレビ出演に反対し出演後泣いていた母を知っている双葉はこの事件の真相を解明しようと決意。渡りに船と母の昔の同僚かれの電話で誘われ、藤村を訪ねることにした。彼女には脇坂康介という男がつきまとう。以前、母に世話になったから事件を究明したいと言う彼を双葉は邪険にするが危機のたびに助けられ、鋭い彼の洞察力や事情を話さざる負えない状況になっていき一緒に行動し始める。母の遺留品の大物政治家のスクラップ、自分のそっくりさんと事件を追うごとに彼女の出生も明らかになっていく。

 読み終えましたー。いやはや読み始めるとなかなか止められませんでした。面白かった。鞠子のお母さんがちゃんと娘を愛していたのには気づかなかったなぁ。面白い推理小説の基本って正体が明かされる数ページ前に真相がわかるってのが持論の私はちょうどこの小説が数ページ前であっとなることが多くって面白かったです。もっと推理力がある人だと早くからいろんなことが分かりそうですけどね。まあ、クローンってことは割りとすぐわかるよね。と言いますか、私大学時代にマウスでのほぼ双葉や鞠子がされた実験の記事ちらっと見たことがあったからわかったんでしょうかね。鞠子父の行動はどうしても理解できんなぁ。結局真実だけでも悲しいのに最期まで娘として愛されていなかったなんて悲しい。母の変な雰囲気は似てないということを疑問に思う全部自分自身を責めていたんだっていうのも母の愛偉大だなー、お母さん愛してくれていったって良かったなぁって思うと同時に、その優しさをずっと疑問に感じ疑ってきたという観点からみれば悲しいことになるしね。それに幼少期の不幸な思い込みはタイムスリップでもしない限り取り戻せないから悲しい。大体お母さんの葛藤見てて父は何故写真を上手く処分してなかったんだかなぁって。でも最後二人は出会えてよかったね。二人とも一人ぼっちじゃなく二人ぼっちになれるから。ああ、でももしかしたら二人は目立たないよう暮さんとならんから一緒には生活できないかなぁ……双葉とかバントのメンバー抜けないとならない状況に追いやられてるし、大物政治家の影響が爆発で完全になくなったとは思えないし、どこから見ても二人の邂逅以外救いがない作品だったなぁ。だけども、読後感が悪くないのは流石っすなぁ
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